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episode - 「三つ編みと多幸感」

サハラ

2019-12-24
文章
2 COMMENTS

[ episode - 3「罪悪感の果て」後日談 ]




―――12月24日。

仕事のため早朝に起きる朝霧が目を覚ますと、窓の外に青い鳥達が飛んでいくのが見えた。
しかしその後に目覚まし時計を見ると仕事開始時間をとっくに過ぎていた。

「うそっ!?大変…!!」

慌てて顔を洗い歯を磨いて髪を梳かしていると、携帯電話の着信音が鳴った。
髪を梳かしながら急いで電話に応答する。

「はい、もしもし?」

『美羽?よね?』

母の声だった。
仕送りはしていたものの、最近連絡はとっていなかった。
だから朝霧にとっては久しぶりに聞いた声だった。

「どうしたんですか?」

『あのね、美羽!借金を全て返済したのよ!』

「えっ…!そっ、それは本当ですか?!」

『本当よ!だからもう無理に給料送ってこなくていいの!貴女の好きに使っていいのよ!』

その言葉は朝霧に衝撃を与えた。
もちろんいい意味で、である。
さらにはコンコン、と部屋のドアがノックされる。
「はい」と返事をすると薔薇薗アイシャの母である薔薇薗百合が顔を覗かせた。
朝霧は「ごめんなさいお母さん!またあとで!」と謝って電話を切り、姿勢を正して百合にお辞儀をする。

「さすがに目が覚めたようね」

「はっ、はい!お仕事に遅れてごめんなさい!今急いで支度しますので…!」

「いいわよ。最近働き詰めでしょう。それで体調を崩されても困るわ。だから今日は休んでちょうだい」

「ええっ?」

これまた衝撃を受けた。
今日は吉日…どころではない。
百合はそれだけ伝えるとドアを閉めて出ていった。
もう給料を送らなくてもいいの?
お金を好きに使ってもいいの?
今日1日自由にしていていいの?

「私は自由…!」

編みかけていた三つ編みを解いた。
だって家族にも、お金にも、仕事にも縛られなくていいのだから。
だから今日だけは、髪を結ばずにいよう。
メイド服ではなく私服を着て、貯金分を残しお金を持って部屋を飛びだした。



朝食バイキングで朝食を摂り、そのあとはウィンドウショッピング…ではなく好きなだけお買い物をした。
安めのオシャレなインテリアや小物を見て気に入った物を買った。
お昼はちょっぴりオシャレなカフェで一息つきながらサンドイッチとショートケーキを食べた。
その後は洋服屋で沢山試着してみて気に入った服を買い、アクセサリーショップを見て気に入ったアクセサリーを買った。
夕食は少し控えめにして近くにあったレストランで。
とにかく沢山の買い物をした。
もちろんお金はまだ残しておいてある。



帰宅した朝霧はいつもはシャワーだけで済ませるお風呂を湯船に浸かってまったりし、髪を乾かしてから明日のためにベッドに入った。
多幸感に満たされた朝霧はすぐに眠りについた。





目覚まし時計に起こされた朝霧は上機嫌でいつもの支度をしていたが、メイド服を出そうとクローゼットを開けた。



― END ―

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Comments 2

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ゆっこ  

メリークリスマス(o^―^o)
これが原作者さん産の朝霧さん(*'o'*)
また朝霧さんのことが少し知れました♡
この後お祭りで望月くんと会えて良かったな~(・ω・; )

2019/12/25 (Wed) 17:01
サハラ

サハラ  

>ゆっこさん
送れましたがメリークリスマスです^^
そうですね、メタ的には公式の中の公式の朝霧さんです(笑)
でも、ゆっこさんの動かしてくださった朝霧さんも素敵でしたし、私は誰が書いた動かした関係なく、綴られて行く全てが彼女”朝霧美羽”の一面一面だと思っています^^
このお話を作って頂けたことで、望月との再会や彼が後にとった彼女のための行動も、より有意義なものとなりました。
コメントありがとうございます。

2019/12/27 (Fri) 17:37

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